すでに看護師の外国人労働者の受け入れについては報道されていますが,新たに政府の規制改革・民間開放推進議会において,今後の少子高齢化に備えて,新たな分野として社会福祉士と介護福祉士の受け入れが検討されています。
 また,8月7日には,厚生労働省は社会福祉士に関するカリキュラムや実習時間などに関する大幅な制度改革を検討しているという報道がありました。
 さらに,高齢者福祉の分野では介護保険法が改正され,地域包括支援センターや介護予防ケアマネジメントなどが導入されました。障害者福祉の分野では知的障害者福祉法,身体障害者福祉法,精神保健および精神障害者福祉に関する法律が中心となって福祉サービスが提供されてきましたが,新たに障害者自立支援法が施行され,障害の種別を越えた総合的なサービスが提供されるようになります。
 このように,社会福祉士を取り巻く現状は,近年にない大きな変革の時を迎えています。社会福祉士のカリキュラムの変更や実習時間の増大,外国人労働者の受け入れに関しては,現在受講している皆様には直接関係はしませんが,実際の国家試験はテキストに掲載されていない部分からの出題もありますので,このような福祉に関する動向には常に耳を傾けておく必要があるでしょう。
 また,認知症の高齢者に関するトラブルについても多くの報道がなされています。特に契約に関する知識や,成年後見制度に関する知識は社会福祉士として知っておかなければならない事柄です。

予想される出題内容と対策
 このような現状を踏まえた上で,第19回の国家試験の傾向を考えると,(1)改正介護保険に関する項目,(2)障害者自立支援法に関する項目,(3)認知症高齢者へのケア,(4)契約に関する項目,(5)成年後見制度に関する項目についての理解は必須項目と言えるでしょう。
 以下に,各項目について簡単に解説してみたいと思います。

(1)改正介護保険に関する項目
 改正介護保険に関しては,介護予防ケアマネジメント,地域包括支援センター,要介護認定の流れ,新たに創設されたサービスの概要など,改正前と改正後のサービス内容について比較しながら,何がどのように変わったのかをきちんと整理しておきましょう。

(2)障害者自立支援法に関する項目
 障害者自立支援法については条文に目を通して,知的障害者福祉法,身体障害者福祉法,精神保健および精神障害者福祉に関する法律との関連性をきちんと整理しておきましょう。

(3)認知症高齢者へのケア
 認知症高齢者へのケアについては,厚生労働省老健局の高齢者介護研究会による「2015年の高齢者介護〜高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて」(http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/kentou/15kourei/1.html)の報告書に出題のヒントとなるような項目がたくさん挙がっています。
 「新しいケアモデルの確立:認知症高齢者のケア」「尊厳を支えるケアの確立」「サービスの質の確保と向上」などを念頭に置いて学習を進めていきましょう。

(4)契約に関する項目
(5)成年後見制度に関する項目

 これらの報告書とリンクして認知症高齢者の尊厳を支えるという意味で,契約に関する知識,成年後見制度は必ず押さえておきたい項目です。

 いずれにしても,近年の社会福祉士の国家試験は単にテキストを中心とした学習では対応できないような問題,事例を踏まえた実践的な問題が増えてきています。つまり,実践家としての社会福祉士を養成することが一つの流れになってきていると言えます。
 その点,当養成所の受講生の多くは医療・介護・福祉の現場に従事されている方々ですので,現場を知っているというのは強みになるかと思います。
 仕事をしながらだと勉強する時間がないといった否定的な考えではなく,現場を知っているから理解できることもたくさんあるといった肯定的な考えで勉強に励んでください。

自己努力なくして合格なし!!
 8月末のレポートを提出してから国家試験の勉強を始めるという方も多いと思います。ある統計によると,9月から国家試験の勉強を始めるという方が最も多いそうです。ですから,現在試験勉強にまったく手がつけられず焦っている方も心配ありません。
 ただし,時間を自由に使える学生ではありませんから,きちんと学習スケジュールを立てて,効率よく学習していく必要があります。そこで注意してほしいことは,学習のスケジュールや効率のよさは一人ひとりで大きく異なるということです。学生と社会人では勉強に使える時間が違いますし,勤務体系もさまざまでしょう。朝集中できる人もいれば,夜集中できる人もいます。安易に人をまねるのではなく,自分の生活パターンや性格に合わせた勉強方法作り上げていくことが大切です。
 社会福祉士国家試験は,簡単に合格を勝ち取れる試験ではありません。合格率が30%前後という,国家試験の中でも難易度の高い試験です。ですから,試験に向けて「絶対に合格する」という信念と,それを実現する「努力をする」という,試験勉強の基本が最良の勉強方法かもしれません。
 もっとも,信念と努力があっても,具体的な勉強内容がわからなければ意味がありません。そこで,次号以降で各科目の勉強のポイントを紹介していきます。試験勉強の指針に迷っている方は必ず毎号目を通し,参考にしていただきたいと思います。

(大阪・菅 敦/社会福祉士)

5期生の方へ
 『受験の手引』の入手はお済みでしょうか? 毎年受験の申し込みを忘れる方がおられます。入手方法は『日総研通信』9月号でお知らせしていますので,まだの方はぜひお読みの上,すぐに入手して受験手続きを行ってください。

『受験の手引』の記載方法
 手続きは『受験の手引』を見ながら慎重に記載してください。特に当養成所の受講生の受験申込区分は,「区分4」です。なお,名古屋地区スクーリングでは区分3とアナウンスしておりましたが訂正します。お間違えの無いようにお願いします。申し訳ありませんでした。
 必要な書類は,手引に同封されている(1)受験申込書(2)郵便振替払い込み受付証明書添付用紙(3)受験整理票です。これに加え,養成所からお送りする修了(見込み)証明書が必要です。実務経験証明書は必要ありませんので,ご注意ください。
 なお,過去に試験の手続きをして受験票が交付された方は,修了証明書を試験センターへ送付する必要はありません。
 提出期日(10月6日)までには多少時間がありますが,直前に提出すると思わぬ間違いを起こしがちですから,早めに提出するようにしましょう。

試験の日時および試験科目が発表
試験日平成19年1月28日(日)

午前10時00分〜11時55分
※点字受験者(1.5倍)
 10時00分〜12時55分
※弱視等受験者(1.3倍)
 10時00分〜12時30分

試験科目
社会福祉原論/社会保障論/公的扶助論/地域福祉論/心理学/社会学/法学/医学一般

午後13時30分〜15時35分
※点字受験者(1.5倍)
13時30分〜16時40分
※弱視等受験者(1.3倍)
13時30分〜16時15分

試験科目
老人福祉論/障害者福祉論/児童福祉論/社会福祉援助技術/介護概論
※ 「身体に障害のある者等の受験上の配慮」が適用される場合。

試験地(19ヵ所)
北海道,青森県,宮城県,埼玉県,千葉県,東京都,神奈川県,新潟県,石川県,愛知県,京都府,大阪府,兵庫県,岡山県,広島県,香川県,福岡県,鹿児島県,沖縄県

 


社会福祉士国家試験の受験についてのお問い合わせ先

財団法人社会福祉振興・
試験センター

〒150−0002 
東京都渋谷区渋谷1−5−6

試験案内専用電話
03−3486−7559
(24時間対応)
試験室電話
03−3486−7521
(9〜17時)
※電話をかける時は,番号のお間違いがないようにご注意ください。


学習なんでも相談室
FAX:052-569-1218
E-mail:sw@nissoken.com


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