ケアマネ育成指導者用講義テキスト



最新のケアマネジメントプロセスから実習受け入れまで!


 「どのように教えればよいのか分からない」
 私が主宰する「講師養成講座」に参加したある主任介護支援専門員の悩みです。
 居宅介護支援事業所の責任者であるその人は,K県の実務研修や更新研修の講師も務めています。その上,所属する事務所は特定事業所加算も取得しているので「模範となる事業所運営と人材育成」が求められ,さらには実務研修を終えた新人ケアマネジャーの同行型の実習研修も受け入れなければいけません。
 最近は,主任介護支援専門員となった「ベテランのケアマネジャー」が都道府県や市町村レベルで「教える役割」を担うケースも増えてきました。地域包括支援センターでは,地域の住民向けに介護予防や認知症ケアの教室を開き,講師として話す機会も多いと聞きます。
 しかし「教え方」が分からない……。
 分からないから,多くの人は自分の体に染みついたロールモデルを参考に「教えて」います。そのスタイルは,旧来の学校の授業。つまり,「型にはめる教育法」です。イメージは「堅い」「真面目」「一方通行」「管理的」「強制的」「標準的」「縦割り」「バラバラ」「カリキュラム重視」なので,どうしても受け身的な学びしか生まれません。
 皆さんが現場で対応するケースは多様です。阻害要因が複雑に絡み合い,利用者(家族)の性格やこだわり,生活歴や家族関係,さらに社会的環境が影響しています。そこでは「考えられる知力」と「実践に活かせる技術」が求められます。
 そのような知力と技術を持つケアマネジャーを育てるには,「柔軟で楽しい」「双方向で協力的」「自主性と個別性を重んじた総合的なカリキュラム」で,「プロセスと結果を重視する教育法」,つまり「積極的な学び方を動機づける教育法」が求められます。
 本書はケアマネジャーの人材育成のための指導者用講義テキストですが,小中学校の教育現場や企業研修で成果を上げているさまざまな教育技術(テクニック)を取り入れています。その特徴は「問いかけ」による講義進行,講師と受講者間のグループディスカッション,穴埋め式の受講者用テキストです。これらはまさに,私の研修手法の基本となっています。本書を使いこなせば,研修のその場から「学びと気づき」が生まれ,明日からの実践へのアイデアと意欲が湧き上がることでしょう。
 今回もケアマネジメントや大学教育の現場で活躍する奥田亜由子さんのアドバイスと協力を得ることにより,実践的な本を書き上げることができました。
 本書が全国のケアマネジャーの技術とモチベーションを向上させるだけでなく,日本における専門職教育向上の一助となることを期待しています。

2017年6月

ケアタウン総合研究所 代表
高室成幸

 

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ケアマネ育成
指導者用
講義テキスト
スライドCD+テキスト
B5判 2色刷 232頁
定価 3,519円+税
 
 

 

 


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