複数の問題が関係する事例からも最善の選択ができるようになる
スタッフが日々の実践で倫理的問題に気づくための倫理的感受性を育むアプローチ
臨床には様々な倫理的問題が潜んでいます。しかし現場では問題に気づかずスルーされてしまう場合も多いと思います。本研修では実践場面における倫理的問題を明確化し、解決するため基本プロセス(4原則や問題の考え方など)をまず学びます。その後、何が倫理的問題であるのかがわかりやすい事例や問題が複雑に絡み合っている事例を基に具体的な解決策の考え方を解説します。学び直しやスタッフの倫理的感受性を育むために必要な知識を学べます。
プログラム
1.倫理的問題を明確化し解決する基本プロセス
2.実践事例で具体的な方法を学ぶ!“倫理的問題”を明確にし、解決策を導く方法
1.倫理的問題を明確化し解決する基本プロセス
●ケアにおける倫理的問題をどのように考えるか
・看護師の判断に内在する倫理的価値 ほか
●医療倫理4原則を学び直そう
・自律尊重/善行/無危害/正義原則の考え方 ほか
●どのような価値問題や対立があるのか明らかにする
・看護師と患者の対立、
患者の希望と家族の対立、
看護師と医師の価値の対立 ほか
●懸念や不安、判断の障壁となっているものを掘り下げる
・医師の意見が強い?看護師も強い? ほか
●最善の選択を導くための考え方
・機能する多職種カンファレンスとは ほか
2.実践事例で具体的な方法を学ぶ!“倫理的問題”を明確にし、解決策を導く方法
●【問題がわかりやすい事例】で基本的な進め方を理解する
・術後せん妄を起こした患者の身体拘束 ほか
●【問題が複数絡み合って、判断に迷う事例】で応用できる力を身につける
・複数の問題が含まれる事例
=呼吸管理をしながら透析する必要がある中で、胃がんが発見された
・複数の当事者の価値が含まれている事例
=末期がん患者で医師と看護師の価値が異なる
=自宅にいたいと訴える(認知症)高齢者と施設を希望する家族や地域住民
=独居患者の救急搬送時に誰から同意をとるか
=認知症患者が清拭などのケアも拒否する。患者の拒否に応じてケアを実施しないで良いのか