今年度、接遇大賞にご応募いただいた施設の方々に、対面またはオンラインでお話を伺って感じたのは、コロナ禍という危機的な状況でも、メンバーが様々な工夫改善をして新しい方法を作り上げていく中で、部署間の垣根が低くなり、組織全体のコミュニケーション・チームワークがよくなって、本当の意味でのチーム医療の実践が出来たのではないかということです。
医師、看護師、栄養士やリハなど様々な職種が知恵を出し合うことで、今までとは違うコロナ禍での患者さんに対する接し方を考えたり、困った時にはその場ですぐ相談し助け合うのが、ある意味当たり前に定着したというのは素晴らしいことだと感じました。
コロナ対応による不安やストレスに苛まれるスタッフへの励ましや感謝の気持ちを、メッセージカードなどを使って“言葉ではっきり伝える”ことの、なんと素敵なことか。対面でのコミュニケーションが減らざるを得ない状況下においても、相手を褒める、認めるという内部接遇を行い続けた結果、癒されて元気を取り戻すことができたスタッフが多かったとのことでした。
“追いつめられると知恵が出る“とはよく言われますが、一人ひとりが考え、皆で話し合い、工夫改善することによって、様々な危機を乗り越えてこられた皆様方に、心から敬意を表します。ありがとうございました。
2021年11月30日
一般社団法人 看護&介護ひとづくり協会 理事長
日総研・接遇大賞 選考・審査委員長 高橋啓子
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