施設の接遇改善で一番大事なものは、リーダー・指導グループの熱意です。熱い想いをもって臨まなければ、人や組織を動かすことはできません。そういう意味で、今年の接遇大賞を受賞された施設のリーダーたちは、飛び抜けた情熱の持ち主でした。
このリーダーたちはお互いのコミュニケーションが非常によくとれていると感じました。共通認識を持てれば安心して指導できるし、指導される側も納得して動きやすいと思います。当たり前ですが大切なことです。
今回特に感心したのは、接遇実践の"見える化"です。コロナ禍で動画研修に切り替えたことで、ロープレの様子を後から見直せるようになりました。それによって、今まで以上に具体的な指導が出来るようになったのです。指導を受ける側も、評価された人と自分との差が見てわかるから納得感があるし、どこを頑張ればよいかも一目瞭然です。
これは私がいつも言うことですが、教育研修で重要なのは "継続"です。これも動画研修なら、繰り返し見ることによって、優れた人の表情や動作・言葉を真似しやすくなります。研修成果が定着しやすくなるということです。
コロナ禍により多くの制約条件がある中で、やむなく切り替えたことや工夫されたことが、うまくリンクして、さらなる改善につながっている様子を拝見することが出来ました。本当に素晴らしいと思います。ぜひ皆様も、まずはご自分の心身を健康に保ち、理念を仲間と共有し、熱き想いをもって取り組んでいただければと思います。あなたは一人ではありません。仲間と支え合っていけば、きっとうまくいくはずです。またお会いしましょう。
2022年11月30日
一般社団法人 看護&介護ひとづくり協会 理事長
日総研・接遇大賞 選考・審査委員長 高橋啓子 |